オーダー(特注)本棚の設計のコツ
まずは、オーダー家具ならではの、製作事例と、下部のオーダー本棚のデザインの設計と、ポイントをご覧ください。
【製作例1】
コミック本やシリーズ本などは、ほとんどサイズが決まっています。
本それぞれのサイズに合わせて、本棚を製作しました。
収納力にも注目してみましょう。
壁いっぱいの横幅に、収納棚がぴったりと収まるよう、
サイズを設計し、製作したので、たっぷりと収納することができます。
サイズがぴったり収まっていることで、たっぷり収納できることはもちろん、
部屋全体の印象もスッキリきれいに片付いて見えますよ。
【製作例2】
続いては、扉付きの本棚です。
【制作例1】とは反対で、縦長タイプのデザインに仕上げました。
全部で7段の収納スペースがあり、
上の方にはサイズの小さめな文庫本、
下の方にはサイズの大きめな図鑑や雑誌などを収納できるよう、
棚板の間隔を、収納する本のサイズに合わせて微調整しています。
そして、扉がついていることで、
普段は、普通のクローゼットのような見た目で、スッキリとしています。
また、大事な本にホコリが溜まることもなく、清潔に保管することができます。
見た目と機能にこだわった、便利な本棚です。
ここが、本棚、文庫棚をオーダー家具で作る「デザイン、設計」のポイントです。
①1枚の棚幅を、600mm以内にしましょう。
それ以上にすると、長期ご使用で、下がってくる恐れがあります。
既製品の本棚も、ほぼ、600mm以内になっていると思います。
②奥行は、現在持っている本、これから購入予定の本で、決めましょう。
奥行は、本棚の場合、本の奥行にもよりますが、A4サイズの場合、250~300mm程度かと思います。
単行本や、文庫本など、特定の本しか、収納しないのでしたら、それ専用の奥行にしましょう。ただ、奥行が狭く、高さの髙い本棚でしたら、当然、倒れやすい本棚となってしまいますので、地震対策等はしっかり行ってください。
地震対策については、Lide「リーデ」ほホームページにも載っていますが、分からなければメールでお気軽にお尋ねください。
③オーダー本棚の、可動棚の、棚ダボピッチは、どのくらいにすればいいか。
Lide「リーデ」の標準ダボ穴ピッチは、50mmです。高さをシビアにしたい時は、半分の25mmにする事が出来ます。
それ以下の、例えば、10mmにしてほしい等の、ご要望がある場合もありますが、ダボ穴は、5mmですので穴がぶつかってしまい、通常では、細かくする場合は、オプション(有料)で25mm程度で、いいかと思います。
もしどうしても、10mmピッチにしたい場合は、ステンレスのレール方式となります。この場合、ステンレスレールがむき出しとなり、少し体裁が悪くなります。
④文庫本棚や、コミック誌、CDなど、それ専用の本棚はどうする?
その場合は、位置指定で、棚板をセットする事も出来ます。
丁度いい感じに、本当すき間を作り、高さ方向に、まったく無駄のない本棚が出来ます。
一口に、専用棚と言っても、貯蔵されている本により様々ですので、市販品の本棚では無駄な空間が出来てしまいます。
これで、限られた高さスペースに、無駄なく、よりたくさんの本を収納できる、理想的な本棚が出来上がります。
⑤左右が壁の場合、本棚の幅はどう設計する?
通常、幅スペースより、5~10mm位マイナスの寸法で作ればいいでしょう。
あまりギリギリですと、万が一入らないと大変です。
建物というのは、一見、水平、垂直に見えますが、内部の壁などは、意外と傾いていたり、微妙に寸法が違ったりする場合がありります。
必ず、予定の棚スペースの下側の、幅の手前と奥、上側の、幅の手前と奥、の、4カ所を測ってそれより、5~10mmくらい短い寸法にしてください。
⑥建物巾木(床と壁の間の木枠)がある場合は?
建物巾木(部屋巾木)がある場合は、その内側からの採寸になります。
どうしても、壁に、なるべくぴったり付けたい場合は、オーダー家具側で細工が必要になりますので、都度、ご相談ください。
⑦地震対策について。
背の高い本棚は、地震対策をしておいた方が安全です。
奥行にもよりますが、高さが、1,800mmを超えると地震対策をした方がいいでしょう。
地震対策については、下記ページを一度ご参照の上、ご相談ください。